キャッシュフローを考えて経営する!
2000年にキャッシュフロー計算書が導入され、キャッシュフローという言葉が流行語のようになり今では当然の時代となりました。 キャッシュフローについて簡易にまとめてみました。
[1]キャッシュフローとは キャッシュフローとは資金の流れのことです。キャッシュとは現金つまりお金なのです。
たとえば商品を購入するとお金を払出します。 その商品を販売して代金を回収するとお金を受入れます。 このように現金の流れによってお金がどう増減し、手元にいくら残ったか、 この全体のお金の流れがキャッシュフローです。
このようなお金の受入れ(=資金の流入)には売上げ代金の回収、固定資産の売却による収入、借入金による収入などがあります。 お金の流出(=資金の流出)には、仕入れ代金の支払い、固定資産の取得による支出、借入金の返済による支出などがあります。
[2]キャッシュフローが大切な理由 キャッシュフローは、お金の受入れ、お金の流出に基づいて計算されます。 このキャッシュフローを理解して永続企業をめざしましょう。
商品を売上げても、掛け取引の場合はすぐにお金が手元に入りません。 商品の仕入れで、先にお金が必要な場合もあります。
手元にお金が増えなければ、仕入れ代金の支払いや借入金の返済のために、お金の借入れが必要になり、資金繰りが悪化してしまいます。
このように商品の売上げとお金の回収にタイムラグがあるともうけ(利益)があっても、現在残っているお金が多いとは限りません。
もうけが出ているにもかかわらず、手元のお金が不足してしまう黒字倒産を起こしかねません。
実際のお金の受取りと支払いから計算するため、計算が確実で、資金の裏付けのあること、それがキャッシュフローの大切な理由です。
[3]キャッシュフロー感覚を身につけよう 「もうけの感覚」「コストの感覚」に「キャッシュフロー感覚」をプラスしましょう。
どうなればキャッシュが増えてどうなれば減るかを知るのがキャッシュフロー感覚です。
例えば 売上げがあっても売掛金の増加は資金の流れが遅れます。売掛金が減るとお金が入ってきます。 商品の在庫が増えると資金繰りが苦しくなり、在庫が減ることは(資金が流入し)お金が入ってきたことになります。
そこで、黒字倒産を防ぐためのキャッシュフロー対策は 売掛金を減らす。(現金小売りをする。前受金を払ってもらう) 買掛金を増やす。 回収と支払いのバランスをとる。 現金を増やす。(在庫を削減する。借入金等で資金を調達する)
つまり、もうけがあればいい。コストを下げればいいだけでは対応できません。 キャッシュフロー感覚は、お金の動きに正しく対応できる感覚です。 とても大切な感覚です。ぜひ身につけていきましょう。