会社を黒字にする方法③
損益計算書(P/L)を見てビジネスに活用する方法をお届けします。 会社を継続し、黒字にするためには、とくに次の3項目を常にチェックすることが大切です。
[1] 損益計算書(P/L)のチェック項目 ① 売上高 ② 粗利率・粗利(売上総利益) ③ 販売費及び一般管理費
一般的な中小企業の場合は、営業外損益や特別損益はそれほど発生しませんので営業利益に注目していきましょう。
つまり、
① 売上高は前月(前年)と比較してどうか。
② 粗利率・粗利(売上総利益)は前月(前年)と比較してどうか。
③ 販売費及び一般管理費は前月(前年)と比較してどうか。 これらを分析していく必要があります。
[2] 粗利(売上総利益)から分かること
① 粗利(売上総利益)とは売上高から売上原価を差し引いたものです。 これは販売業などで商品の売値から仕入れ値を差し引いた差額です。 粗利(売上総利益)は第1段階にあたる利益ですから非常に重要といえます。
② 粗利率 粗利(売上総利益)÷ 売上高で求めます。これは儲かった額の割合を表わしています。
[3] 営業利益から分かること 会社の本業で稼いだ正味の利益が分かります。 営業利益は粗利(売上総利益)から販売費及び一般管理費を差し引いて求めます。
[4]経常利益から分かること 会社の総合的な実力を示します。 営業利益は会社本来の営業活動の成果を示すことは間違いありません。 しかし、現実には借入金の利息の支払い、預金の受取利息もあります。これらの収益・費用を加味したものが経常利益です。
[5]税引前当期純利益から分かること すべての収益・費用を加味した純粋な当期の経営活動の成果を示します。税金を差し引く前の会社の処分可能な利益を示します。 経常利益にごく臨時的な収益・費用を加味して税引前当期純利益を計算します。
次回はチェックした項目の問題点の解決方法をお届けします。