お役立ちコラム

経営力向上計画 その7

前回に続き経営力向上計画について、ご説明をさせていただきます。

今回は経営力向上計画の認定を受けている事業者が利用することができる金融支援の内容をご紹介させていただきます。

取組まれる事業計画の内容によっては資金を多く必要とするケースもあるかと存じますので、こちらの金融支援も積極的に取り入れていただければと考えております。

該当する金融支援内容を確認するにあたりまして、対象となる事業者は区分ごとに定義がございます。

業種ごとで定義に違いがあるためわかりにくい部分もございますので、ご注意いただければと思います。

ご参考用としまして例題をあげさせていただきますが、詳しい内容は末尾のURLよりご確認をお願いできればと存じます。

≪概要≫(前回同様)

「経営力向上計画」は、人材育成、コスト管理等のマネジメントの向上や設備投資など、自社の経営力を向上するために実施する計画で、認定された事業者は、税制や金融の支援等を受けることができます。また、計画申請においては、経営革新等支援機関のサポートを受けることが可能です。

簡単にまとめますと下記の4つについて、優遇を受けることができます。

 ・税金の計算で優遇してもらえる。

 ・融資審査で優遇される。

 ・補助金申請の際に採択される可能性がアップする。

 ・事業承継をスムーズに行うための特例がある。

≪金融支援≫

経営力向上計画が認定された事業者は、政策金融機関の融資、民間金融機関の融資に対する通常とは別枠での信用保証、債務保証等の資金調達に関する支援などを受けることができます。

冒頭でもご説明しましたが申請できる支援内容は事業者様がどの区分に該当するかで変わります。詳しい内容は末尾のURLよりご確認いただければと存じます。

【中小企業者向け】

中小企業者は例えば卸売業の場合には、資本金が1億円以下か従業員数が100人以下のどちらに該当していれば中小企業者となります。

①日本政策金融公庫による融資

経営力向上計画の認定を受けた事業者が行う設備投資に必要な資金について、融資

を申し込む事ができます。

経営力向上計画に基づいて申請をするため、融資申し込みについてもスムーズに進めることができます。

 貸付金利

  国民生活事業:基準利率(ただし、設備資金(土地及び建物に係る資金を除く)については、特別利率B)

  中小企業事業:基準利率(ただし、設備資金(土地及び建物に係る資金を除く)については、2億7,000万円を限度として特別利率②)

  ※基準利率及び特別利率については、日本政策金融公庫のHPよりご確認いただけます。

貸付限度額

 国民生活事業:7,200万円(うち運転資金4,800万円)

 中小企業事業:7億2,000万円(うち運転資金2億5,000万円)

貸付期間

 設備資金:20年以内

 長期運転資金:7年以内(据置期間2年以内)

【特定事業者向け】

特定事業者は例えば卸売業の場合には、従業員数が400人以下に該当していれば特定事業者となります。

②中小企業信用保険法の特例

特定事業者は、経営力向上計画の実行(※)にあたり、民間金融機関から融資を受ける際、信用保証協会による信用保証のうち、普通保険等とは別枠での追加保証や保証枠の拡大が受けられます。

保証枠が拡大されるため、普通枠で保証枠を使い切っている事業所様にとっては新しい取り組みをされるための追加融資をご検討される一つの方法かと考えられます。

 (※)新商品・新サービスなど「自社にとって新しい取組」(新事業活動)及びM&A等による事業承継(デューデリジェンスを含む)に限ります。

保証限度額が下記に別枠で保証枠が追加されます。

普通保険:2億円(組合4億円)

無担保保険:8,000万円

特別小口保険:2,000万円

下記は保証枠が通常枠から拡大されます。

 新事業開拓保険:2億円→3億円(保証枠の拡大)

 海外投資関係保険:2億円→3億円(保証枠の拡大)

 (※)経営力向上計画において、一定の財務要件を満たすことの認定を受けた企業であって、事業承継等に必要な資金に係る信用保証の申込において、保証申込み直前の事業年度決算においても一定の財務要件等を満たす場合には、経営者保証は不要となります。

③中小企業投資育成株式会社法の特例

経営力向上計画の認定を受けた場合、通常の投資対象(資本金3億円以下の株式会社)に加えて、資本金額が3億円を超える株式会社(特定事業者)も中小企業投資育成株式会社からの投資を受けることが可能になります。

④日本政策金融公庫(中小企業事業)によるスタンドバイ・クレジット

経営力向上計画の認定を受けた特定事業者(国内親会社)の海外支店又は海外子会社が、日本公庫の提携する海外金融機関から現地通貨建ての融資を受ける場合に、日本公庫が信用状を発行し、海外での円滑な資金調達を支援します。

 補償限度額:1法人あたり最大4億5000万円

 融資期間:1~5年

⑤日本政策金融公庫(中小企業事業)によるクロスボーダーローン

経営力向上計画の認定を受けた特定事業者(国内親会社)の海外子会社は、経営力向上計画等の実施に必要な設備資金および運転資金について、直接融資を受ける事ができます。

 貸付金利

  基準利率(ただし国内親会社が中小企業者にも該当する場合は4億円を限度として特別利率③)

  ※基準利率及び特別利率については、日本政策金融公庫のHPよりご確認いただけます。

 貸付限度額

  別枠14億4,000万円(長期運転資金の場合は、9億6千万円)

 貸付期間

  設備資金:20年以内(うち据置期間2年以内)

  運転資金:7年以内(うち据置期間2年以内)

   ※米ドルの場合は15年以内となります。

【特定事業者等向け】

従業員数が2000人以下の特定事業者等が申請することができます。

特定事業者は申請することはできません。

⑥中小企業基盤整備機構による債務保証

従業員数2千人以下の特定事業者等(※)が、経営力向上計画を実施するために必要な資金について、保証額最大25億円(保証割合50%、最大50億円の借入に対応)の債務の保証を受けられます。

【特定事業者等向け(特定事業者含む)】

⑦食品等流通合理化促進機構による債務保証

食品製造業者等は、経営力向上計画の実行にあたり、民間金融機関から融資を受ける際に信用保証を使えない場合や巨額の資金調達が必要となる場合に、食品等流通合理化促進機構による債務の保証を受けられます。

事業者様の区分につきましては、2020年度までに経営力向上計画の認定を受けた場合は、引き続き従来の区分にて金融支援措置を活用することができます。

詳しい区分内容につきましては末尾のURLよりご確認いただければと思います。

今回は以上となります。

経営者様が取り組まれたい事業計画に基づく、経営力向上計画について認定を受けていれば上記の金融支援を受けることができます。

計画の内容によっては資金が多く必要となる場合もあるかと存じますので、これらの支援内容についても積極的に取り入れていただければと考えております。

また、認定を受けている経営力向上計画については、融資を申し込む際にも融資担当者への説明も通常の時よりやりやすいと考えられますので、追加融資を進めたい場合にも有利な支援内容です。

こちらのコラムをご参考いただきまして、少しでも皆さまにとって有益な情報提供になれば幸いです。

ご覧いただきまして、誠にありがとうございました。

【参考】

 経営力向上計画策定の手引き

  https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/kyoka/pdf/tebiki_keieiryoku.pdf

 税制措置・金融支援活用の手引き

 (P20~21に事業所の区分が掲載されています。)

  https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/kyoka/pdf/tebiki_zeiseikinyu.pdf

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