お役立ちコラム

ブックレビューNO.8

 今月のおすすめ書籍は、元野球選手の宮本慎也さんの「意識力」です。

 この本では、人にはそれぞれの役割がある。目立たない脇役でも、適材適所で仕事が出来れば貴重な存在となる。人はみんな主役になりたいと考えるが、全員が主役である必要はなく、主役にこだわって輝けない人もいれば、脇役でこそ輝ける人もいる。ここで大切なのは、どんな立ち位置でも一流になる事が大切だと書かれています。

 そのためには、まず自分分析がスタートになる。しかしこれがなかなか難しく、自分の強みや弱みを冷静に分析している人は意外と少ない。どうしても自分の事は過大評価してしまうものなので、自分を知るためにはまず他者の意見を聞いてみることが良い。

 自己分析もそうだが、第1章では気づく事の大切さにふれている。気づきというものは突然訪れる場合が多いが、同じような状況でも全員が揃って気付ける分けではない。気づけるかどうかは、やはり個人個人の普段の意識にかかっているようだ。

 どれだけ意識して準備しているかで結果が変わる。意識を変えるためにはどうしたらいいのか。それは基本の基本に戻って、誰でもできることを本気で取り組むことから始める。簡単そうなことだが、確実に出来る事から積み重ねて準備を重ねるしか方法は無く、そこで乱れてしまっては1時的にうまくいっても身につくものではない。

 ビジネスマンでいうところ、出社の30分前に会社につく、出社したら大きな声であいさつすることから始めたら良いし、営業だったら得意先を〇件回ろうの様に出来る事から初めて、何が悪かったかとしっかり考え続けることが大事である。

 成功体験の少ないうちは、過去に成功した方法にこだわって変化をおそれてしまう傾向があるが、失敗を認めていかなければ成長はストップしてしまうから、失敗を認めて前を向いてチャレンジしていく精神も持つ必要がある。

 次にリーダー論について書かれている。リーダーの仕事とは何かについて、「決める事」、「伝える事」だと言っている。どんなチームにも分岐があって、その都度正しい方向を伝えることができるかで、そのチームに大きな影響を与えることになる。  チームの底上げには、年齢関係なくみんなの前で発言させることで、若い人も口に出した以上守らなくてはならなくなる。そうすることでチームの一員として責任感も増していく。ひとつのチームがずっと良い状態で進むことはまずありえない、悪い状態になった時こそどうやって良い方向に向けるかがリーダーの仕事である。

 若い人に対して自分から歩み寄っていく事で「舐められるのではないか」や「威厳が無くなるのではないか」という考え方もあるようだが、距離を作ってしまうといざという大事な時にコミュニケーションが取れなくなってしまうため、チームで考えるとその方がおおきな問題になりかねない。

 また叱ることは大切だが、ほめることも大切である。若い人は自己主張が強く、少し注意されると反省するのではなく、「自分はこう考えていた」、「自分はこうしたい」と自分の意見ばかりが先に出ることが多い。だが、自分の主張を貫くだけで生きていける程世の中甘くはない。

 だからこそ、こちらがいった事が出来た時には、ほめる必要がある。あくまでも人と人であるためだ。では、何をほめれば良いか。叱るときも同じだが、それは結果ではなくプロセスをほめるようにしている。結果はどうしても思った通りにならないこともあるが、プロセスは自分でコントロールできるし、結局どれだけ正しい準備を意識して行えたかが大切だからであるということだ。

 自分のことに置き換えてみると、日々の生活の中で、モチベーションの高い時は自然と意識もして、準備もできている気がするが、気分が乗らないときや沈んでいるときなどは、本当に意識が散漫になっており、チャンスも逃してしまっている気がするので、私の場合は、何のために仕事をしているのか、をしっかり意識して、長期も目標に対して、中だるみしない様に対策する必要があるなと感じました。

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