お役立ちコラム

決算書から収益性を見る② 

前回、損益計算書の売上と利益に着目し、利益率を出す方法を記載しました。利益率を出すことで、どれだけ効率良く利益が出せたかを分析できましたが、損益計算書だけでなく、貸借対照表から収益性を見ることも大切です。

会社経営の出発点は「元手をどれだけ増やすか」にあります。
会社は資本で設備などの資産を買い、その資産を使って売上を上げ、利益を出します。
下記のような流れです。

「 資本 → 資産 → 売上 → 利益 」


今回は、事業活動の元手となる総資本 (資本(自己資本)と負債 (借入金などの他人資本) を合計したもの) がいかに効率よく利益を生み出しているか、また、元手となる総資本のうち、自己資本がいかに効率良く利益を生み出しているかという視点で見ていきます。

例えば、
・事業に資産600万円をかけて、100万円の利益を上げた
・事業に資産400万円をかけて、100万円の利益を上げた

という場合では、少ない資産の400万円で多くの利益を上げられている方が良いことはおわかりでしょう。


総合的な収益性の指標
総資本と自己資本が会社の利益とどのような関係性にあるか、比率を分析します。

「総資本利益率」
どれだけの資本を使ってどれだけの利益を上げたかという収益性を見る
(比率が高いほど総資本の活用度が高く、比率が低いほど総資本の活用度が低い)
   総資本利益率 =利益(営業利益・経常利益・当期純利益)÷ 総資本 × 100(%)

「自己資本利益率」
どれだけの自己資本を使ってどれだけの当期純利益を上げたかという収益性を見る
(比率が高いほど自己資本の活用度が高く、比率が低いほど自己資本の活用度が低い)
   自己資本利益率 =当期純利益 ÷ 自己資本 × 100(%)

これらの指標を上手く使いこなし、会社の資本をどれだけ効率的に運用できているか見てみるのも良いでしょう。

コラム一覧

初回無料相談受付中!
お気軽にお問い合わせください。
クロスト税理士法人
大阪市北区堂島2丁目1-27 桜橋千代田ビル9F MAP»
<受付>平日9:00〜18:00